【俺は誰だイズム】

STRANGENESS ドラムです。

インタビューシリーズ第三弾は 日下 孔さん(NAKED YEGGS/SHOWER HEAD/ホームラン食堂)です!

今年で結成から25周年を迎え、現在も仙台のパンク/ハードコアシーンを牽引し続けるバンド【NAKED YEGGS】

 

昨年は、自身のレーベル〈NAKED MOTHER LABEL〉と〈REBEL  LABEL〉とのWネームによるリリースとなったアルバム  [LOVE&STUPID  NOW]が発売され、待ち続けていたアウトサイダー達の心を鷲掴みにしまくった。

 

今回、結成25周年を記念してNAKED YEGGSのフロントマン《日下 孔(くさか こう》氏に[LOVE&STUPID  NOW]のアルバム紹介と合わせながら、沢山の貴重な話を聞かせていただいた。

 

[LOVE&STUPID  NOW]を聴きながら(+ ビールと一緒に)、「読む」のではなく、日下氏の「ライブ」を感じてもらいたいと思う。

 

 アルコール&ロックンロール!

 

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【NAKED YEGGS】

 

1995年 NAKED YEGGS結成(Vocal&Bass クサカ コウ、guitar ササキ マサヒロ、drum サトウヒロカズ )

1997年 CLENCH THE FIST LABELより1stアルバム[First  and Worst mistake]を発売。勢力的に全国ツアーを行いながら数々の音源をリリース。

2010年 guitar ササキ マサヒロが脱退。Katz(カッツ)が加入。

2013年 自主レーベル[NAKED MOTHER LABEL]を設立。

2019年 6年振りアルバムとなる[LOVE&STUPID NOW]が《REBEL  LABEL》とのWネームによりリリース。

 

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−新作[LOVE&STUPID NOW]は、前作から6年振りのアルバムリリースとなりますが、6年待った甲斐がある素晴らしいアルバムです!

 

有り難うございます!本当にみんなの協力のお陰で良いアルバムを作る事が出来て、何とか発売にこぎ着けました。

 

−[LOVE&STUPID NOW]の内容に合わせて、NAKED YEGGSの事や、日下さん自身の事など、様々な質問をしていきます!長時間のインタビューとなりそうですが、よろしくお願いします!

 

はい。何でも話します。

 

−今回は2枚組(DISC1が新譜、DISC2が再録&カバーを収録)での内容となってますが、このコンセプトでアルバムを作ろう思ったのは何故ですか?

 

その質問に答えると、長くなっちゃうけど(笑)

 

−なおさら聞きたいです(笑)

 

佐々木っちょ(前ギター)が辞めて、カッツ(現ギター)が入ったあたりから、このアルバムを作ることは自分達のやるべき事になってたと思う。
メンバーチェンジの前と後で、自分の気持ちが全然違うものになってて、はたから見たら変わらないかも知れないけど。
結成から長いこと続けてて、メンバーチェンジの前辺りはバンドも私生活も酷いもんだったんだよね。

 

–それはどんな状態でしたか?

 

これからの目標だとか、クリエイティブな発想だとか、バンドも生活も、やってる上で当たり前のはずの楽しさとか、情熱とか、やりがいっつうの?あと大事なこと。そういうの見失ってた。ライブなんかもやる度々最悪。今だから言えるけどね。

 

−私も今だから言えますが、あの時期のNAKED YEGGSはライブになってない状況でしたよね?メンバー同士が全然かみ合ってないバラバラな状態で。

 

そう。んで、こんなまんまじゃ居たくねぇよと思ってるんだけど、脱け出せないよね。そう簡単にはね。何年も掛けてさ、じっくりとそんな状態になってるわけだから。
何処から手ぇ着けて良いのかも分からないわけよ。俺と佐々木っちょも上手く行ってなかったね。
[解散]って言葉も心の中から聞こえてきた。「解散しちまった方が早いかもねー」ってさぁ。

 

−「解散か!」と思わせるような、ヒヤヒヤする場面も結構ありましたね。ライブ中に、ステージでメンバー同士が喧嘩してたりとかもありましたよね?

 

ステージでの喧嘩もいっぱいあったね。

それでもさ、やっぱやめたくなかったんだよね。そこでやめたら逃げでしょ。
んで、逃げたんじゃないよって誤魔化し続けなきゃならなくなる。
それじゃ何処にも顔向け出来ねえもん。ガキの頃の自分にもね。
付けれもしねぇカッコつけて、今まで歌なんか歌って来てさー。都合悪くなったらやめますじゃさー。いくら周りが、「良いんじゃない?そんなんで君の人間的価値は変わらないよ」って言ってくれたとしても、それで納得する自分がいればそれで良いけどさー。俺は無理だったのね「一体何がしたかったの?まだ何もしてないんじゃないの?」って感じ。

 

−解散したくない気持ちとは裏腹に、なかなか上手くいかない状態が続くというツライ状態ですね。

 

そのままダラダラな感じで続けるのも、もううんざりだったわけ。
そんで、そんな流れからメンバーチェンジしてさ。とにかくガムシャラにやろうと思ったんですよ。

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写真は2004年頃のNAKED YEGGS(L↔︎R ヒロカズ氏、ササキ氏、クサカ氏)

 

−メンバーチェンジという決断に、周りの反応はどうでしたか?

 

周りからは色々言われたよ。
「佐々木っちょじゃねえならもう駄目だ」とか「ネイキッドもう終わったな」とか。
でもさ、俺から言わせりゃとっくに終わってるっつうんだよ!

 

−その逆境の中でカッツくん(Qamp、ex.JUNKEY BUSINESS)が加入となるんですよね?

 

そのプレッシャーの中で、カッツはスゲーよくぶちかましたと、俺は思ってるね。
その時点ではまだ、佐々木っちょ時代の曲しかないわけだし、みんな比べるでしょ?
俺もその時点で、自分の向くべき方向が何となく分かって来てさ。
それで見失ってた部分が元通りになるとか、良くなるとは1つも思わないけど、とにかく一個ずつ、やれる事、やるべき事を、なにも期待せずにやっていこうと。
1つずつ、ぶちのめして行こうってね。とにかく本気でベース弾いて、とにかく口をでかく開いて思いっきり唄おう。なにも期待せずに、毎回それだけをやろうってね。誰が何言おうがね、まさにカッコつけてる場合じゃねえよ!って。

 

−カッツくんの加入により、徐々に軌道に乗り始めていくのですね!

 

少しずつ新体制にも慣れて来ても、まだ心は晴れないままだったけどね。
そんな中でも、今のメンバーでアルバム出そうって話になって、8曲ぐらい録ってさ。
でもその頃、私生活とかの面でどうしても駄目で、初めての活動休止になっちゃってね。8ヶ月間。メンバーチェンジ前の時と違って、あくまでも個人的な精神的な問題でね。子育て休業と割り切る事にしたね。

 

−8ヶ月の休止中は、練習含めバンド活動はまったくしない状態ですか?

 

いや、そんな中で完成させたが前作[瞳の奥]
でも、休止中と言うこともあって、録り終えてた8曲以外は、俺のギター弾き歌いになったんだよね。
活動休止と、その弾き歌いは自分を見つめ直すチャンスだったと今は思う。
そんな中で[ホームラン食堂]をスタートさせて、そのオープン1週間前にライブ活動再開したんだけどね。

 

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自主レーベル〈NAKED MOTHER LABEL〉を発足させ、記念すべき第一弾のアルバム[瞳の奥]

 

−お店(食堂)のオープンとほぼ同時に、ライブも再開するって何気に凄い大変ですよね?

 

そうなのかな?前作(瞳の奥)の発売も、ホームラン食堂開店から少したった頃だったね。
そんで、ライブを再開して行く中で、前作(瞳の奥)の曲、さらに昔の曲や、まだ音源になってない曲を、ライブでやってくうちに、初めて観たNAKED YEGGSが今のメンバー、って人も少しずつ増えてきて、嬉しい事にライブ見た後「音源有りますか?」って、聞いて来てくれる人も居たりしてさ。
その時にね、現メンバーでの音源は前作だけでね、ライブではそれより前の曲もやってる訳だから。
だから、今の俺達の音源作りたいねって、ずっと3人で言ってたの。

 

−なるほど。今回のアルバムのコンセプトは、その自然な流れで決まっていったのですね?

 

過去の音源の中から、現在のライブでもやり得る曲は入れたいねと。
どうせなら、今の俺達を聴いて欲しいねと。
それで、こういうアルバムになりました。
つまり、前作[瞳の奥]と今回の[LOVE&STUPID NOW]が今の俺達のスタートになってるんだよね。

 

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−2枚組(全20曲)という事で、時間もかなり費やしたと思いますが、レコーディングは順調でした?

 

実は、、、5年くらい前からスタートしてて(笑)

 

−えっっ!!5年前!?

 

最初は2枚組になる予定じゃなかったんですよ。
[瞳の奥]に入れられなかった構想中の曲、未完成の曲に、さっきも言ったけど、現メンバー以前の曲をレコーディングしようと。
ところが、全然順調じゃないの(笑)。笑っちゃうぐらい。
良く諦めずに発売までこぎ着けたな~って思うね。メンバーが時間合わせて、まとめてスタジオに入れる時間が限られてる中での作業だからね。

 

−レコーディングが長く掛かってしまうと、色々問題とか起きませんでしたか?

 

時間が掛かっちゃってるせいで、その間にまた新しい曲が出来ちゃったりして、これも録っちゃおうって感じで。全部録り終えてミックスダウン迄やったら、今度はマスタリングがビックリする程大変で(笑)。本当に諦めたくなるぐらい!
そんでね、もうコレは出さない方が良いんじゃないか?と、思い始まってて、本当にそんぐらいヒドくてね。
録った日がバラバラだし、期間も長いから、曲によって空気感とかバランスとかが全然ちがうの。何年間も何してたのよ俺達~!ってなって。

 

−もはや、ボツ入り寸前な状態!

 

そんで、前作のエンジニアの羽生さん(HI SOUND STUDIO)に泣きついたわけよ。「何とか世に出せる程度に仕上げる事が出来ないすかねー」って。
二つ返事で「何とか出来そうかやってみっから、あんまり悲観すんなって」と言ってくれて(笑)
そんで、羽生さん信じてあとは俺らが何か出来る部分じゃないし、大船に乗ったつもりで待つしかねえよなってメンバーとも喋って。そんで待ってたら、出来てきたのが今回の音源ってわけね。流石だね~。
途中段階の聴かせて貰った時には、「羽生さんに任せておきゃバッチリだな」って言ってましたね。

  

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5年の歳月を費やした[LOVE & STUPID NOW]2019年リリース作品 ベスト1位に上げてる方も多いはず。

−今回のアルバムでは、歌詞に大きな変化を感じました。私生活や気持ちの面などで、大きく変わった出来事などありますか?

 

最初の質問でも触れたけど、メンバーチェンジ前後とか[瞳の奥]のころから、すでに気持ちの面では変わって来てたのね。
何も見えない処から、このままでやめちまうのだけは嫌だから、兎に角やるしかねえぞって思ったりね。それが当たり前なんだけどね。
[瞳の奥]は完成した時は、曲としては出来上がっちゃってるけど、当の本人はまだ迷いの中にいたんだよね。

 

−それはどんな迷いですか?

 

歌詞書く時ってさ、悩みとか、不甲斐なさとか、苦しみとかに、決着つけてからその武勇伝を書き綴るのとは違うから。今こう思ってるってのを書くの。
だから[瞳の奥]発売後、何が有ったかというと、まずはその頃お店(ホームラン食堂)を始めたこと。それは結構大きくて、人を信じられる様になった。
自分で書いた詩とか、メンバーチェンジの頃に気持ちを新たに思った事とか、その他の小さな決意やらがね、自分に影響し始めるのは、必ずしもその時直ぐじゃないわけよね。大分経ってからの方が殆どじゃない?。ダイエットしようって決めて、次の日贅肉が全部落ちてたら嬉しいけどさ。
それぐらいの事で人が変われるなら、誰も苦労しないし、自殺する奴ももっと少ないよ。
その思った事や決意を諦めずにね、ぐっと拳握ってさ、とにかく諦めずにアタックしていくわけよ。そうやってるうちに、少しずつ情熱が、また燃えだしたりしてきてさ。
ある時、突然閃くみたいな時もあるし。そうやって少しずつ心の持ちようが影響してくるんだと思うんだよね。
だから「やーめた!」とか言わずに、その気持ちを忘れずに持ち続けなきゃって思うようにしたの。
そうすると逆に、ある日遅れて、その気持ちを素直に詩に書けたりする時もあったりね。

 

−その気持ちの変化が、今回のアルバムには沢山詰まってると思います。

 

と言ってもさ、その後も、相変わらず酷いライブもやっちゃったりね(笑)
失敗もやらかしたけど、そんな時もクヨクヨする暇があったら、笑い飛ばして次ブチかませ!って自分に言い聞かせて。
そしたらある日気づいたの。情熱がね、心の中で燃えてたのよ。
そんでバンド転がして行くのを楽しんでる自分が居たのよ。
その変革の中で書いたのが、今回のDISK1に入った曲達かなぁ。
出来事と言えばさ、生活とライブ活動の6年の中でね、あちこちでの良い出会いと、好きな友達との辛い別れが度々ね。
あと、友達と久々の再会とね、カッコ良いバンドにブチかまされたりとか。
そういうのは当たり前にあって、その度に俺は影響されてますよ。

 

−序盤で良い話を沢山聞けちゃって、すでに感無量です!ありがとうございます!

では、ここからアルバムの収録曲と合わせて質問していきます。アルバム一曲目[汚れた面の阿呆たち]では、リズムやコーラスの入れ方など含め、今までのネイキッドには無いような楽曲にも感じました。この曲はどの様に出来上がったのですか?

 

あれは、部屋でギター弾きながら曲と歌詞が同時にポロっと出てきた感じですね。メンバーとスタジオで初めて合わせるときは、シンプル過ぎて申し訳無いやら、合わせてみてショボかったら何か恥ずかしいなぁ、なんて思いながら、二人に「こんな感じなんだけど」って伝えて合わせてみたら、結構自分達的に、良い感じだね~ってなって。
コーラスはキャロルから頂いたんだけどね(笑)、大勢で入れたから似ても似つかない感じだよね~。

 

−ちなみに『汚れた面の阿呆たち』とは、誰に対してのメッセージですか?

 

間違いなく自分に対して歌ってます。
そして、もしかすると何処かでひどい状況の中、立ち上がろうとしている人に。
それを見ている人に。

 

−アルバムのタイトル曲にもなっている[LOVE&STUPID]では、[立ち小便 空き缶 吸い殻]に「愛(LOVE)」&「愚か(STUPID)」をリンクさせちゃう歌詞が、流石だなと思いました!この曲をアルバムのタイトルに持ってきた理由を教えてください。

 

アルバムタイトルの方が先に決まってたのよね。
そんでね、コーラスに「ラブ&ステューピッド!」を使いたいと思って、バンドで色々やってるうちにあんなふうに曲が出来上がって。

 

−この曲での、カッツくんのギターも強烈なインパクトです!あらためて、カッツくんはどんな存在ですか?

 

カッツは頼もしい存在ですねー!それは間違いない。
ギターに対しては意気込みが凄いね。

 

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−そもそも、カッツくんがネイキッドに入るキッカケは何だったのですかね?

 

カッツが加入するきっかけは、カッツ本人に聞いた方が面白いよ!
まあ、最初の質問の時の喋った事の流れだけどね。カッツは近くで俺達の有り様を見てたからね(笑)

 

 

−[手遅れ]では、ヒロカズさんの鬼気迫る力強いドラムが印象的です。余談ですが、自分の弟(STRANGENESS ベース)が建築現場でよく会ってたそうで『ヒロカズさんは、恐ろしいほどの枚数のボード(建築資材)を一度で持ち上げる』と言ってました。あのドラムの力強さは、日々のボード運びからきてるのかなと(笑)

 

あれは自分で気に入ってる曲ですね。
そんでね、実はヒロカズはねー、10年近く前から現場じゃなくて倉庫番になっちゃっててね。だから今はパワフルじゃないんだよね(笑)

 

−いやいや、十分パワフルですよ(笑)このリズムパターンも、今までにはなかったリズムですよね?

 

曲とリズムに関してはねぇ。これもまた部屋でギター弾きながらね、歌詞もほぼ同時出てきて、曲調的には冨士夫さんの「死ぬまでドライブ」みたいな感じの曲だったはずなのにな~、スタジオで3人でやったら、あんな感じになっちゃった(笑)

 

−[どうしようないラブソング]では、いままで『勝手にしやがれ!』と唄い続けてきた日下さんが『君の事を分かっていてあげる』と歌った事にすごくグッときました。寄り添ってあげるような歌詞は、どの様な心境で書いたのですか?

 

子供達に書きました。
「たとえオレ死んでも見守ってるぜ」って思いで。

 

−日下さんにとって、子供達はどんな存在ですか?

 

子供たちは大好きですね。そりゃ大きな存在ですよ。わんぱくでもいいから逞しく育って欲しいと思ってますね(笑)。
あとね、世の子供達がみんな良く育っていって欲しいね。そして、何世代後になるか分からんけどもさ、いつか皆が争いをやめてさ、争いって本当は何なのかをみんなが理解して、全ての奴らが、ひいお祖父さんとか、ご先祖さま同士の戦争、殺った殺られた、犯されたとか、血塗られた過去をね、本当に水に流せる日が来て欲しいなー。

 

−[どうしようもないラブソング]〜[薄汚れた心で]〜[お前の本気のアッパーカットを打ち込め!]のラスト3曲はたまらない流れです!特にこの3曲は、今のNAKED YEGGSを象徴するようなR&Rソングと個人的に思っているのですが、 日下さん的にはどうでしょうか?

 

まさに、自分もそう思いますね!
もちろん、前の質問でショウ君が言ってた様に『勝手にしやがれ!』な気持ちはいまだに根底には在りますよ。
20年前の写真見て、今と全然違うねえって言ってもさ、違う人なわけではないからね。どっちも自分だけど、今の自分がより今の自分だよね。

 

−ラストの[お前の本気のアッパーカットをブチ込め‼︎]では、聴いてる自分にもアッパー決められた様な、必殺R&Rナンバーでした!DISK1締めの質問として、今「アッパー」を入れたい人はいます?

 

歌の通り、気にしてばかりのテメエの人生に入れてやりたいね。気合いと言う名目で!テメエってのは自分って意味ね。
あとね、とある気に入らないお調子者がいるとして、そいつの顎に1発か2発ぐらいなら入れても良いかも(笑)。

 

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NAKED YEGGSの他にも、ハードコアバンド[SHOWER HEAD]ではベースを担当している。写真右 トシカズ氏(SHOWER HEAD)

−続いてDISC 2の質問に入る前に、日下さん(NAKED YEGGS)の事について、前から聞きたかった事を何点か質問させてください。日下さんが初めてライブを観に行ったバンドは何ですか?

 

ハウンドドッグですね〜。

 

−へぇーー!意外です!ちなみにいつくらいの頃ですか?

 

中1です。

 

−他に観に行ったライブとかはありますか?

 

他には無いですね~。普通の田舎の中学1年生だったので〜。

 

−NAKED YEGGSのバンド名の由来を教えてください。

 

俺と佐々木っちょでね、英和辞典見ながら決めた感じ。こんなのどうかなーって佐々木っちょの方が俺に辞書見せながら言ってきたんだよね。

 

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−結成当初のNAKED YEGGSはどんな雰囲気でしたか?

 

いやー、雰囲気と言ってもね~。一言で言えば、「めちゃめちゃ下手くそ」。ライブの度にメンバー揃って落ちてるぐらい。
シンタ君(BULL HEAD)には「ネイキッド初めて見た時『何だ?この下手くそな奴らは!』って思ったね」ってだいぶ後から言われたね(笑)。だいぶ後になっても下手くそなまんまだったけどね。
ライブの打ち上げで俺らが下手くそ過ぎで悩んでたら(笑)カツタさん(EXTINCT GOVERNMENT、TOKYO HARDCORE TATOO)が「10年やってりゃ嫌でも上手くなるよ」って言ってくれたんだよね。
なるほど、そりゃそうかーって納得して元気出たねー。
10年たっても上手くならなかったけどねー。

 

−そんな事ないですよ(笑)ちなみに当時やってたカバーとかありましたか?

 

カバーはねー、バーストヘッド(ザ スターリン)は、何回かやってましたねー。メチャクチャ。下手くそで申し訳ない感じでね。
あとエースオブスペーズ(モーターヘッド)ね。
それとオーバーキル。勝手に定番みたいになってましたね。

 

−NAKED YEGGSの初ライブはどうでしたか?

 

初めてのライブは、移転前の仙台バードランド。対バンはH.N.スペルマーズ(後に[M.M.ボッコス]に改名)、ローヘッズロボトミー、ブレイズ アトレイルだったかな。
18才の時にそれまでのバンドがメンバー脱退で分解状態になって、それ以来でやっとバンド組めて4年振りのライブだったんだよね。前のバンドじゃ俺はベースのみで、佐々木ッチョがボーカルだったのが、今度は佐々木ッチョがギターで、俺が無謀にもベース&ボーカルになって(笑)
ドラムのヒロカズは、その頃高校2年生で、スタジオに初めて入る前は「ドラム叩けるよ!」っで大口叩いてたの。

 

−ヒロカズさんのみ経験者だったのですね!

 

でもスタジオ入ってみてビックリ。全然叩けないの。

 

−あははは(笑)素敵な光景が目に浮かびます(笑)

 

普通ならクビだよ(笑)でも、俺もベースボーカル始めたての下手くそ。佐々木ッちょもギター初心者の下手くそ。だからまあ良いかって。三人で上手くなっていこうってね。バンドやれるだけ良いよなって。なにせ4年振りでやっとやれるようになったし、ライブも決めちゃってたからね。
そんで、自分たちで企画して出て貰った感じだった。

 

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95年8月 仙台のバンドが共同でスタートさせた企画[CLENCH THE FIST]。現在は[NEO CLENCH THE FIST]とイベント名を新たにし、NAKED YEGGSは今も仙台のパンクシーンを牽引し続けている。

–初企画ライブはどうでしたか?

 

俺たちはもちろんボロボロ。俺ら以外の3バンドは名の通ったバンドだったからねー。人も一杯入って盛り上がってたよね。俺ら以外は(笑)
でもあんまり覚えてないな。
悔しかったのと、前しか向いてなかったのと、それぐらいは覚えてる。今にとどまるのが怖かったような。

 

−ちなみに、それはいつ頃の話ですか?

 

1995年の5月27日。その後沢山ライブやるようになって、その頃にパッシングトゥルースドライブ、スパイクシューズ、シンタくんのティミードッグスや、皆と知り合って仲良くなった。
その頃から皆ビシッとしてたな。いまだにバンド続けてるのが分かるよ。
あと、質問とは関係ないけど、続けていってるバンドはさ、自分達で企画して、それを定期的でも不定期でも、それをやってる奴らが多い気がするね。俺から見て。
自分達の好きなバンド呼んだり友達のバンドに出て貰ったりしながらね。
ライブやりたいから企画するんだもんね。

 

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−これまた貴重な話をありがとうございます!ではCDの質問に戻ります!

DISC2の過去の曲を再録するにあたって、選んだ基準などありましたか?

 

現在もライブでやることがある曲です。

 

−1stアルバム「FIRST AND WORST MISTAKE」からの曲が選ばれてないのは何故ですか?

 

ライブでやらないからです。

 

−DISC2 は1曲目は[hate hate hate(2003年リリース)]で、今もNAKED YEGGSを代表する名曲ですが、この曲を書いた時の心境など教えてください。

 

どんな心境で書いたかは、説明したくないんだけど、一言、俺は圧倒的多数派と、頭だけで解ったツラしてる屁理屈野郎が嫌いなのね。嫌いだからって暴力とかに訴えるとかじゃ勿論ないですよ。
どんな状況だったかといえば、世の中の状況は今と同じ。人々は素晴らしくて、人類は愚かで。上の奴らはアホで。俺は×××ばっかり食ってた。

 

−NAKED  YEGGSといえば、フォーラス前の道路を封鎖し行われたゲリラライブは、今でも語り継がれている伝説ライブとなってますその時のライブを編集した[hate hate hate]のPV(※名古屋のPUNK専門音楽TV《CHANNEL BOOTLEG》で放送された)映像もまた衝撃でした!
ところでなぜ、ゲリラライブを決行しようと思ったのですか?

 

目立ちたかったんだね。

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−相当な数の警察も出動してましたが、ゲリラライブ後どうなりましたか?

 

警察署に行って事情を聞かれたね。まずは、身分を聞かれて、
どういう理由でこんなことしたのか?と、まさにショウ君と同じ質問をされたから、「街を、人々を、元気にしたかったんです」って言ってね。
あながち嘘でもないしね。
それで、宮城県警察の信用の為にも言わせて貰いますけどね、ちゃんと厳重注意は受けましたよ。
そんで、警察署長の判断によっては、また来てもらって立件するかも知れませんて言われたけどね。
でも、どっちでもオッケーだったの。俺としては。
だって警察官の人だって自分の仕事しなきゃいけないし。
俺、ある意味警察官は嫌いじゃないんだよね。人によりけりだけどね。愛し合える人もいるしね。
心から「ご苦労様です!」と言いたいですね。

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−警察の方も多目に見てくれたのですね。いい話です。

 

そういえば、中2の頃に仙台の街を友達と歩いてたら、フォーラスの方からドラムの音が聞こえて来て、お、何かやってんぞって近づいて行ったんだよね。
その頃は初めてベース手にしたぐらいの頃で、これからバンドやるんだぜーって頃。ドラムとギターとベースがバーンって鳴ってりゃそれだけで凄いこどだったよね。まあ今もだけど(笑)
そしたら、そこで何を見たかっつうと、2トン車の平だったと思うんだけど、それが停まっててね、フォーラスの前に。
その上で[デイトリップギャンブラー]ってロックンロールバンドがライブやってたんだよね。

 

−へぇーー!!すでにフォーラス前で、ゲリラライブを決行したバンドがいたんですね!!

 

俺はもうパンクに興味持ち始めてたけど、目の前でバーンと鳴ってりゃあんま関係ないよね。そんとき、ライブ後に警察が来て「何だね君達は!」なんて言ったかどうかは分からんけども「はあ?」って感じでボーカルが涼しい顔して荷台の縁でタバコ吸ってて、粋がってたねー。カッコ良かった。思えばそれ見たときから、俺もやってみたかったのかも。
20代の後半頃かな[ハッシュボール]と知り合った時に、ボーカルの成田さんに「デイトリップギャンブラーのボーカルだった人ですか?」って聞いたら、「そうだよ」って。

 

−凄い話の連続で興奮しっぱなしです!もっと色々聞きたいですが、一旦次の質問にいきます!

[アンダーザ サン]では『おれたちゃ 地下がねぐらさ』『ここが遊び場さ』という歌詞から、NAKED YEGGSとも長い付き合いのあるライブハウス「仙台バードランド」をイメージしました。日下さんにとって「バードランド」はどの様な存在ですか?

 

バードランドは僕にとってはホームグラウンドだねー。完全に。
以前(移転前)の地下にあった頃からね。
[アンダーザサン]はバードランドとかぶりますねー。
どっかの誰かとか、人の事何だかんだ、とやかく言ってる奴らとか、嘘っぱちの常識人とか、ハナっから知ったこっちゃないよね〜って事。

 

−「お陽さまの下を歩けるぜ」と言う歌詞も良いなぁ〜と思いました。

 

お日様の下を歩いちゃいけない奴なんていないし。出てくることの出来ない深海魚にしたって、お日様がなくなったらこの星と共に滅ぶしね。
そう、こんな言葉があるんだけど、あんまり関係無いかもしんないけど、『日向も日陰もあもんか。俺ぁまっつぐ歩ってるだけだ。文句が有るんならお天道さんに言わずに、てめえの足に言え』ってね。最高だよね。

 

−それは誰の言葉ですか?

 

あー、この台詞はね、俺の大好きな、浅田次郎さんの「天切り松闇がたり」シリーズの中に出てくる言葉なんだよね。
この言葉に出会ったのはわりと最近。[アンダーザサン]を初めて歌ってから15年以上ぐらい後にね、この台詞読んだとき、府に落ちた気がしたの。繋がったんだよね。 

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旧仙台BIRD LANDの階段。筆者が10代の頃、この階段を通る事が何より緊張した。

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入口のガラスドア。デカすぎる爆音に、耳鳴りが3日くらい止まらなかった記憶あり。

−こちらも名曲[勝手にしやがれ]では、収録された音源[PERFECT WORLD]のリリース(2001年)時期から数えると約19年前の楽曲となるのですが、昔作った曲に違和感などあったりしますか?

 

昔の曲っつっても、今歌えば今の曲だしね。ただ飽きの問題はあるかもね。
いつも同じのやってると、自分が飽きるんだよね。演説がしたい訳じゃないし。そんで新しい曲を作りたくなったりね。曲って程の物じゃないけどさ(笑)
そんで、過去にでっち上げた曲にしてもさ、あの曲最近やってねーな、ちょっとやってみよーか!なんて話になってね。やってみると、おー!何かイイねーってなるわけよ。
そんで、逆に19年前に思った言葉にすら、新しい何かを自分が気付かされたりするんだよねー。
だから、歌ってる時は全く違和感は無いね!

 

−[飲んだくれ]では、飲み方と生き方を混ぜた、実に日下さんらしい曲です!そういえば、毎日酔ってると聞きましたが本当ですか?(笑)

 

毎日酔ってるって言っても軽くですよ。起きてる時間の大半ね。お酒は好きだけど決して強い訳じゃないから。よく潰れるし、寝落ちするしね(笑)
酒の飲み方ってのは未だに分からないね。でも、楽しく、面白おかしく飲むのが良いなーと思いますね。一緒にいる誰かを嫌な気持ちにさせないで楽しみたいね。

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−ちなみに、好きなビールの銘柄などありますか?

 

ビールはどれも好き。たまにサントリープレミアムモルツを飲みたくなるね。10何年か前に、あればっかりガンガン飲んで永ちゃんのTシャツ貰ったことあるもんで。そのTシャツ、誰かにあげちゃったなー。

 

−私はあまり飲まないのですが、たまに飲むとすれば自分もプレミアムモルツですね!一瞬だけ永ちゃんになれる気がするという錯覚も含めて(笑)他に好きなお酒や、オススメの飲み方などはありますか?

 

好きなのは焼酎、日本酒、ウイスキーウイスキーはジャックが旨いね。あとねオススメは、いいちこを炭酸で割ってレモンを一絞りしたやつ。うちの店で麦レモンって呼ばれて皆に親しまれてる。

 

−[そんなの知るかよ]もこれまた嬉しい再録でした!THE KNOCKERSが[そんなの知るかよ]をカバーしているバージョンも大好きなのですが、もしNAKED YEGGSがTHE KNOCKERSの曲をカバーするとすれば、何の曲をカバーに選びますか?

 

そりゃー秘密だな(笑)
言っちゃったらつまんないよね。
いつか、俺達の好きなバンドの好きな曲だけでカバーアルバム出す時のお楽しみってことで。

 

−うぁー!それ聴きたいです!是非、期待して待ってます!
MOTOR HEADのカバー『NO VOICES IN THE SKY』が収録されてますが、この曲を入れたのは何故ですか?

 

好きな曲だからです。
モーターヘッドは好きなバンドです。
全て理解出来てる訳じゃないけどね、レミー師匠の歌詞には共感するのも多いんだよね。
この曲もその中の1つですよ。
俺なりの勝手な訳詞を載せさせて貰いましたけどね。

 

−そういえば、モーターヘッドが来日した時も観に行ってましたよね?

 

モーターヘッドフジロックに見に行った時の話ね。最後の来日になってしまったね。あの後、最後のアルバムになっちゃったけど、新譜が出たから、来年も日本に来るんじゃないかなーって思ってて、来たら絶対見に行く予定でいたら、その年の12月だったよね。
フジロックは俺とリュウ(GxAxMxEx)と、ケイシとジュンヤ(サンダートマホーク)で行ったんだよね。行きの新幹線でずっとビール飲みながら行って、越後湯沢の駅で日本酒を飲んだら酔っぱらって、会場に着いたらまた飲んで川原で昼寝して、起きたらモーターヘッドが始まるちょっと前で、トリ前だったんだけどね。みんな感激してたよね。
病気で一時休止になったりしてたから、元気な姿見られて嬉しかったね〜。
新潟の友達も一杯来てたな〜。

 

−(フジロックで)他には何を観ましたか?

 

モーターヘッド観て帰ってきたね。
モーターヘッドしか観てない。最高だったよ。

 

山口冨士夫さんのカバー[誰かおいらに]も収録されていますが。山口冨士夫さんに関しては、一緒にバンド組んだりと、沢山の思い入れがあるともいますが、日下さんにとって山口冨士夫さんはどういう存在ですか?

 

ロックンロールが服着て歩いてるって人だったね。

 

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ホームラン食堂の壁には、モーターヘッド山口冨士夫氏のポスターが並んで飾ってある

−DISC2ラストは[ロマンチック]で締めますが、最後のフレーズに「夢は追わなきゃダメさ」とあります。日下さんが今追っている『夢』とは何ですか?

 

俺なんかに大した夢なんかないよ(笑)
夢は、腹のそこからゲラゲラ笑いたいね。
あと今ね、「今追ってる夢は?」と言ったけど、まさに「今」ね。今しか無いんだよね、俺たちには。今を生きる。
ライブの時なら今をスパークする。仕事の時も、好きな人と飯食うときも、今をちゃんと味わう。死ぬまで味わう。
ところがだよ、今を今をってガチガチに意識してたら本当の「今」はどっか行っちゃうよ。それだと違うでしょ?。
本当に今を生きてる時って「今」なんか意識してないはず。時間なんか忘れてるはずなんだよね。そういった意味では、ちゃんと今を生きていたいと思ってますね。
ボーっとしてようが、ガキーンってしてようがね。
一度きりの夢みたいなものじゃない?俺たちに与えられた時間なんて。 
何考えてどう生きようが良いと思うけどね、良い夢にしたい。良い夢見たい。
みんな良い夢観て欲しい。

 

−2013年にオープンさせた[ホームラン食堂]について質問させてください。オープンして約7年が経とうしてますが、現在お店の方はどうですか?

 

真面目にやってますよ。
人の口の中で味わって貰って、人のお腹に入るものを提供してるので。
でも、そんなに忙しい店じゃないけどね。
当たり前だけど、例えばしょっちゅう手は洗うね。1日に何回洗うか数えたことないけど、数え切れないぐらい手は洗う。
それと、自分の家族とか友達に安心して食べて貰える程度の気配りはしてるよ。例えば、自分ちの食卓で家族に食べさせる事が出来るか?それを、お前は!って思ってね、味はともかくとして(笑)、大丈夫!ってね。
あとは、うちの店の味を好きな人とか来てくれてるんだなーって思う。

 

–食堂始めたきっかけというのは?

 

店始めたのは、食うのも作るのも好きだったから。

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−理想としてる食堂の味とかありますか?

 

俺が好きな味は、家庭の延長。
家庭的な味が基本にあって、それを自分好みにした感じ。材料をいつもよりこだわって(金額の問題ではなく)、時間と手間を少しだけ多く使って、ちょっと贅沢にしてみた感じ。お家でも作れる味。
だったらテメーで作るよって言われそうだけどね(笑)
自分の両手で出来る範囲の事をやってます。奥さんと一緒に、改良を重ねながらやってる。
お客様の反応とか、提供前の最後の味見とか、その辺を気にしてね。
始めた頃とはどのメニューも大分、味が変わってると思う。少しかもしれないけど良くなってると思う。

 

−厳しさなどを思い知った事とかはありますか?

 

いっぺん来て見て「なんだこんなもんか~。」って去ってった人も沢山いたと思うのよ。そういうの分かるよね。自分の方にある原因も分かる。
いっぺん来て駄目だったら、普通はもう来ないもんね(笑)
でも、それに気付いたらさ、次のお客様には「美味しかった~!また来よう!」って思って貰える様にしようと思うの。
もちろん、自分が先ず旨いって思えるのが大事なんだけどね。
でも味覚ってこれは人それぞれだから。
流行り廃りに影響される味覚も有るけど、旨いかどうかの、ピン!と来るところはさ、流行りじゃないよね。

 

−最近のタピオカブームも、昔に比べて劇的にタピオカが美味しくなった!って訳でもないですからね。

 

ストライ~ク!ってのは流行りで変わらないでしょ?
そんなんだったら野球が成り立たないしね。だから常にストライク投げれる様になりたいけど、実は毎回、どの料理も出来が違うんだよね。ここだけの話。ストライクゾーンの中でもさ。実は毎回、バッターアウト!って討ち取りたいよね。
話が逸れたね。ホームランの話だった。
美味しく食べてってほしいですね。
俺の顔とかは変えられないけど、味は上達して行きたいと思ってます。
なんて、大袈裟かもね。

 

食べログなどでも[ホームラン食堂]の評判はすごく良いですよね?でも、その口コミの中に[厨房で女性とケンカをしていた]みたいな事が書かれていて、読んでて面白かったです(笑)

 

厨房夫婦喧嘩の話ねー。
そりゃ冗談みたいなものなんだけどね(笑)漫才みたいなね。
笑ってくれてる人もいるけど、今時はやっぱり駄目だよね(笑)お客様から怒られたこともあるよ、「まあまあ、先ずは落ち着いてさ~!そんな怒んないでさー」って、たしなめてくれたね。

 

−お客さんが夫婦喧嘩を止めてくれるなんて、もはや漫画の世界ですよね(笑)

 

その止めてくれた人は、今も時々来てくれる有り難いお客様だよ(笑)
逆にっつーか、当たり前だけど、それで来なくなったお客様も結構いると思うよ。
バカだよねー俺。
本当はめちゃめちゃ仲良しなんだけどねー、俺たち。
たまに大声出すときは冗談だと分かる感じにしてます(笑)

 

−ホームラン食堂のオススメのメニューはありますか?

 

おすすめメニューはねー、あんまり分からないのだけれども、焼肉定食と特製豚焼き定食かな~。俺的には、特製豚焼き定食の方がおすすめかな。
あと、一部の人に人気なのはね、つってもうちの店事態が人気じゃないけどね(笑)カレーライス、チャーハン、あたりかなー。
うちの店結構ね、いつも同じもの食べる人が多いね。

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どれを食べてもボリューム満点で美味しい!味噌ラーメンも絶品!

−では、質問も残りあと僅かです!アルバムも発売され、これからツアーなどもあると思いますが、まだ行ったことのない場所や、これから行きたい場所などありますか?

 

行ったこと無いところはまだまだ沢山あるよ。だから行きたいところも一杯ある。
行ったことが有るところでも、また行きたいなー、と思うところはあるね。最近はツアーにあんまり出てないからね。
だから何処かの土地で誰かが呼んでくれたら、なるべく行くようにしてる。メンバーで検討して、もちろん都合が合えばだけどね。

 

−これからの野望などあれば教えてください!

 

野望は、次の音源をなるべく早く作る事ぐらいかな~。
あんまり野望と言えるようなものは無いなー(笑)
あとは、めちゃめちゃ良いライブをやるって事ぐらいかな。

 

−ラストの質問です!日下さんにとって『ロックンロール』とは?

 

俺にとってのロックンロールは、
ドラムとギターとベースでバンドやって、好きな音で、言いたいことを、唄い叫ぶこと。
ギター1本の時でもね、好きな音で、言いたいことを、唄い叫ぶこと。
あとは、知らないね。

 

−ロングインタビューありがとうございました!

 

俺の言ってる事は当てにならないから、本気にしないでね(笑) 

 

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写真提供 日下 孔 & Katz

 

 interviewer NARISAWA SHO(STRANGENESS/Office command)